昨年、ユネスコ無形文化遺産に登録された「秩父祭」は、冬の祭です。これに対して、夏の祭「川瀬祭」が、7月19日、20日に行われ、8基の笠鉾・屋台が曳き廻されました。子どもたちも、真夏の暑さの中、力をふりしぼって頑張りました。秩父の自然、歴史と伝統文化、祭などが育んだ精神的風土や文化が子どもたちに与える影響は大きいものがあると思います。これが、秩父の子どもたちの「心の屋台骨」となっているところがあるのではないでしょうか。私は、学校訪問の際、子どもたちの様子を拝見し、秩父の子どもたちは、「とても素直で優しい」という印象を持っています。この「素直さ」は「伸びしろ」につながります。伸びしろをいっぱい持った秩父市の子どもたちの「伸びたい」、「わかりたい」という気持ちにしっかり応えていきたいと思います。
さて、本年3月に新学習指導要領が告示され、7月には、来年度から前倒しで実施される移行措置の内容も示されました。また、秩父地区の小学校・中学校の教育課程説明会も実施されました。私は、小学校・中学校とも、今回変更点が多い、総則部会に参加しました。
学習指導要領の改訂は、国が数年かけて、一線級の教育専門家の叡智を集め、総力を挙げて行う一大事業です。時代の変化に対応した、これからのナショナル・ミニマムとしての教育課程の基準が示されたものです。しっかりと改訂の趣旨を理解し、秩父市としての対応を行いたいと思います。特に小学校については、外国語活動が3学年・4学年に、教科としての英語が5学年・6学年に新設されます。その分、年間授業時数も増やすことになります。来年度からの移行措置、2年半後の全面実施に向け、授業時数の確保、指導体制、指導内容等について、しっかりと準備していきたいと思います。
先日、教育委員会内部で、新学習指導要領にどのように対応するのかについて、指導主事を中心に勉強会を行い、内部検討を開始しました。8月25日から始まる2学期までのわずかな間ではありますが、比較的落ち着いた時期に、解説書を読み込むなどして、新学習指導要領についてしっかり学び、趣旨・内容の理解を徹底し、課題を整理して今後の対応方針を検討していきたいと思います。秩父市の子どもたちに、時代の変化に対応した確かな学校教育を提供できるよう、教育委員会も頑張ります。
2017年8月8日