さわやかな春の日々、秩父は新緑を求める観光客で賑わっています。これから、梅雨、暑さに向かう時期。心も体も疲れの出やすい時期です。体調管理に気をつけていただきたいと思います。
さて、4月に埼玉県の学力・学習状況調査、国の全国学力・学習状況調査を終え、各学校ではただちに自校採点等に基づく結果分析、本年度の学力向上の取組に着手しています。かつては、調査終了後、国や県から結果が戻されるまで待つ姿勢でしたが、学力調査を活用した学力の実態把握に基づく授業改善のPDCAサイクルが、ようやく定着してきた感があります。
先日、埼玉県教育局の大根田義務教育指導課長に秩父市へお越しいただき、校長会議で学力向上に関する講演をしていただきました。一人一人の学力の伸びを把握する埼玉県独自の学力調査、また、全国における各自治体、各学校の学力の状況を把握する全国学力調査について、それぞれの特徴と活用方法を様々な分析事例を踏まえてわかりやすく説明いただきました。結果の数値に一喜一憂するのではなく、それぞれの調査の特色を活かして学力の実態を把握し、PDCAサイクルを確立し、子どもたちが少しでも「できること」、「わかること」を増やせるように授業改善をしていくことが学力向上の取組の本質であるという認識を共有することができました。
昨年度、秩父市では「チチブチャレンジ」グランドデザインを策定し、学力向上のミッションを「子どもたちの未来の幸せのための学力向上」と規定し、共通理解を図りました。また、秩父市学力向上推進委員会(座長:武藤彰男影森中学校長(当時))において授業改善リーフレット「チチブチャレンジ」を作成し、全教員に配布しました。内容は(1)教師の心得(時を守り、場を清め、礼を正す)に始まり、(2)授業づくり(よい授業を行う10のポイント)、(3)学習規律(学習に集中できる環境づくり)、(4)特別支援教育の視点(ユニバーサルデザイン)、(5)授業の流れ(スタンダード)、(6)アクティブ・ラーニング、(7)板書の仕方とノート指導、(8)発問、(9)机間指導、(10)ICTの活用、(11)家庭学習、(12)読書、(13)学習評価、(14)各調査の活用というものです。教育現場の先生方がアイデアを持ち寄って作成したもので、現場の教師にとってすぐに使える実践的な内容を、簡潔に17ページでまとめています。
今年度も、秩父市の子どもたちの明るい未来をイメージしながら、前向きに学力向上の取組を進めたいと思います。
※秩父市授業改善リーフレット「チチブチャレンジ」は、次のURLからご覧になれます。
http://www.city.chichibu.lg.jp/7034.html