教育長就任から1年半余りが経過しました。今月下旬~来月初旬に予定されている「秩父夜祭」のユネスコ無形文化遺産登録決定を心待ちにしています。
さて、学力向上については、毎月の校長会議において、学校を挙げた取組をお願いしています。また、学力向上のための学校訪問も、埼玉県教育局北部教育事務所の指導主事の先生方に同行し、校長先生と面談し、授業も拝見するようにしています。秩父市教育委員会でも、全国学力調査における現在の厳しい状況から脱却しようということで、指導主事を中心に知恵を出し、汗をかき、大車輪で取り組んでいます。これまでの取組を見直し、ICTの活用、学力向上ちちぶスタンダードの策定など新たな取組にもチャレンジしようとしています。学校からは、教育委員会の取組の全体像を示してほしいという要望があり、早速、秩父市学力向上「チチブチャレンジ」グランドデザインを策定しました。
この中で、秩父市における学力向上のミッションを明確にしました。「子どもたちの未来の幸せのための学力向上」。一人一人の子どもたちの、今はできないこと・わからないことを、一つでもできるように・わかるようにすること。そして、教師は、そのような子どもたちの姿を、教師の喜びとして取り組むこととしました。今より、少しでも伸ばして、9年間の義務教育として必要な全課程を修了させる、これが教育関係者の使命であることを明確にしました。
全国学力テスト結果の数字に一喜一憂する必要はありません。結果の数字は目的ではなく、改善のための手段に過ぎません。学校、自分の位置付けを知り、何が弱いか、どうすれば分かるようになるかという、改善の過程が大切です。そのために、現状をしっかり受け止め、全国における各学校の位置付けを知り、改善に向けて学校が一丸となって取り組むことに大きな意義があると考えます。学力向上の取組のPDCAサイクルの確立が最も大切な狙いです。幸い、今年度のテストでは、明るい兆しも見えてきました。小学校で、全国平均、埼玉県平均を上回る学校が増えています。これらの学校は、目に見える形で良い取組をしています。このような取組を共有し継続すれば、必ず改善につながるものと確信しています。
引き続き、秩父市学力向上推進委員会を中心に、各学校の取組を一層活性化し、「子どもたちの未来の幸せのための学力向上」に取り組みます。
2016年11月17日