平成27年度教育長からのメッセージ

平成27年度新谷教育長のメッセージ
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2015年12月7日 地域の誇り

 秩父夜祭。国の重要有形文化財である屋台・笠鉾の曳行、同じく重要無形文化財である曳き踊りや屋台歌舞伎が披露されました。12月3日、お天気にも恵まれた夜、秩父夜祭のクライマックス、団子坂の屋台・笠鉾の曳き上げ。あふれる観衆が見守る中、曳き手たちの物凄いエネルギーが爆発し、無事、6基の屋台・笠鉾が曳き上げられ、秩父神社の御旅所前に勢揃いした。無数の提灯の明かりと冬の花火との競演。壮観でした。これだけの大掛かりな祭を官民協働で準備を重ね、粛々と、見事に実施できる秩父市民の実力を強く感じました。この夜祭を誇りに思う子どもたちは多いと思います。
 秩父には他にも多くの文化財があります。伝統文化を大切に思う心があります。平成18年に教育基本法が改正され、教育の目標として「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」ことが新たに規定され、学校においても、この伝統文化を尊重した教育実践が行われています。伝統文化を守り続ける心意気、自然の美しさ、水の美味しさ、そして、観光の活性化に向けた前向きな取組など、秩父出身ではない私としては、秩父の良さを感じることが多くあります。秩父市の子どもたちに接すると、そんな秩父という郷土への強い愛情を感じることができます。このような子どもたちの秩父への真っ直ぐな想いを受け止め、秩父の良さを生かした街づくりに尽力しなければと強く思います。

 さて、11月には、市全体の安心・安全に向けた取組に対して、セーフ・コミュニティー(SC)の国際認証をいただきました。また、それに続いて、花の木小学校、南小学校、秩父第二中学校が、インターナショナル・セーフ・スクール(ISS)の認証も内定し、今月、認証式を行うことになっています。認証に当たって、次のような審査員の講評がありました。児童生徒が趣旨を理解し、児童会・生徒会活動などを通じて主体的な取組をしていること、保護者や地域の方々が、ボランティアとして様々な活動に参画し、その協力が素晴らしいこと、行政サイドからのトップダウンと、地域の方々の協力・支援というボトムアップのバランスが非常に良いことが評価されました。秩父夜祭をはじめ、様々な伝統文化や行事を継承する取組を通じて育まれた、市民全体に浸透した協力する姿勢が評価されたものと思います。
 今後、学校教育においても、学校・家庭・地域が一致協力した「チーム学校」として、子どもたち一人一人の「団子坂登り」の後押しをしていきたいと思います。改めて、教育委員会としてもしっかりと取り組んで参ります。

2015年12月7日

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