「甲武信」エリアがユネスコエコパークに登録されました!
令和元年6月19日、4都県12市町村に広がる「甲武信」エリアが国内10番目のユネスコエコパークとして登録されました。
「甲武信」エリアは荒川、笛吹川、千曲川、多摩川など主要な河川の分水嶺でもある甲武信ヶ岳をはじめ、金峰山、雲取山などの日本百名山が連なる自然豊かな秩父多摩甲斐国立公園を中心としたエリアです。
この度、登録が認められたのは、この「豊かな自然」があることはもちろん、地域住民の皆様が、豊かな自然に囲まれながら、先祖より脈々と受け継がれた「自然とともに生きる」という生活スタイルを守ってきたことが大いに評価されたものです。
市では、今後も地域住民の皆様や関係自治体と連携を図り、古来より守り育まれた豊かな自然と生活様式を未来へ紡いでいけるよう、地域における環境の保全と地域資源の持続可能な活用を図るための活動を推進します。
エコパークとは
ユネスコエコパークはユネスコ人間と生物圏計画の枠組みに基づいて、ユネスコによって国際的に認定された地域です。
世界遺産が、手つかずの自然を守ることを原則とする一方、ユネスコエコパークは、生態系の保全と持続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共生)を目的とする取組です。
世界のユネスコエコパークの登録総数は、122か国686地域です。(2018年7月現在)
構成地域
- 埼玉県(秩父市、小鹿野町)
- 東京都(奥多摩町)
- 山梨県(甲府市、山梨市、大月市、北杜市、甲斐市、甲州市、小菅村、丹波山村)
- 長野県(川上村)
特徴
甲武信ヶ岳、金峰山、雲取山等の日本百名山に挙げられる山々が連なる奥秩父主稜を中心に、荒川、多摩川、笛吹川(富士川)、千曲川(信濃川)源流部及びその周辺地域をエリアとしています。
この地域は、山岳や森に加えて御岳昇仙峡等の渓谷が、四季折々に彩を変える日本的で素朴な美しい自然に恵まれており、首都圏近郊にありながら、連続性があり、生物多様性に富む、貴重な生態系が広く保全されています。
さらに、古来人々を楽しませてきた民俗芸能が保全・伝承され、山岳・神社信仰にまつわる多様な文化が、今もなお息づいている地域でもあります。
また、山肌を覆う深い森は、首都圏や周辺地域の水源域として古くから守られてきており、現在でも上流域と下流域の水の繋がりを意識して、森づくりや自然保護等に取り組む団体や事業者、地域住民も多くいます。
機能
ユネスコエコパークは、次の三つの機能を持ち、個々の機能は独立のものではなく、ユネスコエコパークの機能を相互に強化する関係となります。
- 保存機能(生物多様性の保全)
- 経済と社会の発展
- 学術的研究支援
ゾーニング
総面積 190,603ha
ユネスコエコパークの機能を果たすため、次の三つの区域が設定されています。
- 核心地域~生物多様性を保全する地域~ 13,364ha
主に秩父多摩甲斐国立公園の特別保護地区と第一種特別地域を設定
- 緩衝地域~核心地域のバッファー、学術的研究支援を行う地域~ 70,858ha
主に秩父多摩甲斐国立公園の第二種、第三種特別地域、普通地域を設定
- 移行地域~経済と社会の発展を行う地域~ 106,381ha
主に秩父多摩甲斐国立公園区域外の居住区を設定
エリアマップ(972KB)