新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3月3日から約3か月にわたり、学校の臨時休校を実施していましたが、5月25日の「緊急事態宣言」の解除を受け、6月1日から学校再開となりました。
秩父市では、6月1日からの学校再開に向けての準備期間として、5月18日から分散登校を計画的に実施し、学校再開後の問題点、課題を整理することにしました。分散登校の成果を活かし、今後、児童生徒にとって安全で安心な学校を目指し、教育活動を行ってまいります。
【分散登校:西小学校】
【分散登校:秩父第一中学校】
5月の教育長メッセージでもお知らせしたように、秩父市教育委員会として、児童生徒の学びを保障するために、英語、数学、国語、算数の動画を配信しました。また、独自の学習動画を配信する学校が増えてきています。今後も新型コロナウイルス感染症の第二波等が予想されていますので、継続的な動画の配信を続け、非常時に備えていきたいと思います。
また、コミュニケーションツール「ZOOM」を活用し、学校(担任)と児童生徒、保護者とがコミュニケーションを図ることができる場を確保しました。導入当初は各学校で戸惑いもありましたが、すべての学校で体制を整えることができました。
【ZOOMを活用した児童とのコミュニケーション:高篠小学校】
学校の臨時休校中、私も学校及び学童保育室の視察を行いました。各現場において、感染防止対策に工夫して取り組んでいただいていることに感謝し、取り組みの一部を紹介したいと思います。
【職員室での感染防止対策:花の木小学校】
【職員室での感染防止対策:原谷小学校】
【玄関での感染防止対策:尾田蒔小学校】
【学童指導員の手作りフェイスガード:秩父第一小学校学童保育室】
各学童保育室では、保護者の皆さんに協力保育(家庭での保育)をお願いしたところ、半分以上のご家庭に協力していただきました。また、各学校長のご理解のもと、今回の緊急事態に対して、学校職員、ふれあい学校職員、配膳員等に協力していただき、3密を防ぎながら学童保育室を運営することができたことに感謝申し上げたいと思います。
3月から約3か月という長い期間、学校が休校となりました。学校の長期休校により、学校給食用のパンの製造にも支障が生じました。そこで、ご家庭の支援と学校給食体制の維持のため、5月11日から14日まで、小学生を対象として、学校給食用のパンを無償で配布しました。対象となるご家庭の約73%にパンを配布することができました。
【小学生を対象とした学校給食用のパンの無償配布:歴史文化伝承館】
3か月にわたる休校中の家庭生活で、児童生徒も保護者の皆さんも、心身ともに疲れが溜まっていることと思います。学校再開により、給食の提供も再開します。久々の給食を残さず食べて、生活リズムを整え、通常の学校生活を取り戻していきましょう。保護者の皆さんも、毎日の昼食の用意から解放され、少しでも心身の負担が軽減されることを願っています。
目に見えない、新型コロナウイルスとの戦いは終わったわけではありません。国の新型コロナウイルス感染症対策本部の専門員の学者が、新型コロナウイルスとの戦いは、野球に例えると1回の表裏の攻防が終わった段階であると発言していたことが印象に残っています。
この約3か月間、各学校現場、ご家庭、教育委員会とで力を合わせて乗り越えてきた経験をしっかりと活かして、新型コロナウイルスとの長い戦いに備えていきたいと思います。