秩父地方は、秋のさわやかな季節もあっという間に過ぎ、少しずつ冬の訪れが感じられてきました。この地域の初冬の風物詩でもある「つるし柿」が、軒下にきれいに飾られ、秩父屋台囃子の太鼓の音が響くなど、寒さの深まりとともに秩父夜祭や年の瀬を感じる時期になりました。
新型コロナウイルス感染症は、秩父市においては、夏から秋にかけて新規感染者が減少傾向にありましたが、ここ数日は少しずつ増加傾向となりました。
児童・生徒・保護者・地域の皆様には、日頃から日常生活において、新型コロナウイルス感染症対策に取り組んでいただき、深く感謝申し上げます。しかしながら、全国的にも感染者が増加しており、第8波とも言われている状況です。秩父市内の学校では、学級閉鎖の措置を取らざるを得ない状況の学校もあります。
つきましては、2学期末に向け各学校の教育活動が充実するよう、基本的な感染対策「3密(密閉・密集・密接)を避ける・手洗いと手指消毒・マスクの着用」の徹底にご協力をお願いします。
さて、児童・生徒の皆さんには、この秋に校内外において、芸術、スポーツ、読書等に親しみ、日々の学習への取組、様々な体験や挑戦を通して、大きく成長できる機会があったことと思います。各種のコンクールや展覧会への出品、各種大会・コンクール等への出場、社会科見学や宿泊体験学習、文化祭や学習発表会等、新たな挑戦もあったことと思います。そして、それぞれの行事や活動を通して、目標達成に向けた努力が実り、よき思い出や成長が感じられる等、充実感や達成感が感じられたと思います。すべての人が、十分満足できる結果には及ばなかったかもしれませんが、目標に向かって努力したこと、失敗から学ぶこと、いずれも大変貴重な体験であります。失敗を恐れずに、今後も学び続ける、努力し続ける人であってほしいと願っています。
また、本年度は、吉田中学校において、日々の教育活動に保護者や地域の方々の協力を得て、学校ファームの充実、伝統文化の体験や継承活動への積極的な取組が評価され、埼玉県知事から「埼玉・教育ふれあい賞」に選ばれましたので紹介します。誠におめでとうございました。さらなる教育活動の充実・発展を目指した活動をお祈り申し上げます。
児童・生徒の皆さんへ
今年の秩父夜祭は、新型コロナウイルス感染症対策を図りながら、3年振りに、国指定有形民俗文化財である「2基の笠鉾と4基の屋台」の曳行、国指定無形民俗文化財の「秩父祭の屋台行事と神楽」として屋台での歌舞伎や曳踊り、神楽等が公開・奉納されます。12月3日は、土曜日ですが市内小・中学校は、「伝統文化に親しむ日」となっており、書物で調べたり、インターネット等による動画の視聴、直接見学するなど、伝統文化について学んでください。そして、平成28年12月1日に「秩父祭の屋台行事と神楽」を含む全国の重要無形民俗文化財33件の【山・鉾・屋台行事】が、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録された秩父市の貴重な文化財について、考える機会としていただきたいと思います。
また、児童・生徒の皆さんの中には、6基の笠鉾・屋台で、秩父屋台囃子の太鼓や笛を担当して、日頃から活動している人や歌舞伎、踊りに携わっている人もいると思います。参加される人は、新型コロナウイルス感染症対策をしっかりと行い、秩父の伝統文化の継承者の一人として、日頃の練習の成果を十分発揮してほしいと願っています。
2022年11月21日