新年明けましておめでとうございます。1月の教育長メッセージでは、新しい年を迎え、自分の夢を実現させようと決意を新たにしている秩父の子どもたちに向けて、メッセージを送りたいと思います。
2019年は亥年で、十二支のなかでは結びの年になります。子年から始まった一つの流れが、亥年で終わる。諸説ありますが、次の始まりに向けて、新たなエネルギーを蓄える年とも言われています。
亥年は、動物に当てはめると「猪」ですが、猪には「猪突猛進(ちょとつもうしん)」という四字熟語があります。猪は突進する習性があることから、この四字熟語には「目標に向かって、猛烈な勢いで突き進むこと」という意味があり、猪は勇気と冒険の象徴になることもあります。
今年は、「ラグビーワールドカップ2019日本大会」が9月から開催され、リニューアルされた熊谷ラグビー場でも試合が行われます。勇敢なラガーマンたちが勝利に向かって全力でぶつかり合う姿は、まさに「猪突猛進」を表しているように思えます。
早いもので、3学期が始まります。私の好きな言葉に、詩人の故坂村真民(さかむら しんみん)氏の詩の一節に出てくる、「念ずれば花ひらく」という言葉があります。これは、ただ念じて祈っていれば、じっとお願いをしていれば、夢が叶うという意味ではありません。この言葉の本当の意味は、何事も一生懸命に祈るように努力をすれば、自ずから道は開ける、夢や目標が叶う、という意味です。「念ずれば花ひらく」という言葉の裏には、「今」を大切にして懸命に生きなければ、花はひらかないという意味があるのだと思います。
2019年のスタートにあたり、秩父の子どもたち一人ひとりが新たな決意や目標を抱いていることと思います。「勉強がわかるようになりたい」、「学力を向上させたい」という気持ちをもっている子どもたちもたくさんいるのではないでしょうか。
学力向上のために、是非みなさんに実践してもらいたいことがあります。それは、「授業態度をよくして授業に集中すること」と「予習・復習をしっかり行うこと」です。実に当たり前のことのようですが、「今、自分にできること」を確実に行うことが、夢や目標の実現につながります。
これから本格的な受験シーズンを迎えます。「念ずれば花ひらく」が示すひたむきな姿勢と、「猪突猛進」が表す前へ前へ突き進むエネルギーで、自分自身の夢の実現を目指して精一杯頑張ってください。受験生の健闘に期待するとともに、皆さんにとって素晴らしい一年となることをお祈りしています。