平成30年3月8日、「秩父吉田の龍勢」が国の重要無形民俗文化財に指定されました。そして、10月14日(日)、国の重要無形民俗文化財に指定後初の龍勢祭が盛大に執り行われました。
10月の教育長メッセージでは、「地域学校協働活動」として、吉田地域の伝統文化である「龍勢」、「貴布祢(きぶね)神社の神楽」を学び、伝統文化の継承に地域と一体となって取り組んでいる、吉田小学校・吉田中学校の取り組みを紹介していきます。本年度、吉田小学校・吉田中学校は、埼玉県教育委員会が実施する「博物館・美術館等を活用した子供パワーアップ事業」のモデル校となっています。
~吉田小学校の取り組み~
9月10日、吉田小学校に埼玉県小松教育長が来校されました。授業を参観後、4年生の教室で、給食を食べながら「ミニ龍勢まつり」の映像を見ていただきました。
【埼玉県小松教育長 吉田小学校訪問】
「ミニ龍勢まつり」は、毎年2月、3年生の児童が「総合的な学習の時間」を活用し、「龍勢」について学んできた成果を発表する場です。この学習は10月から始まり、毎週10名を超える吉田龍勢保存会の皆さんにご指導いただいています。
こうした小学校の取り組みが中学校へとつながり、やがて、地域の伝統文化である「秩父吉田の龍勢」の継承へとつながっていくのだと、改めて実感することができました。
【昨年の「ミニ龍勢まつり」の様子】
また、今年の龍勢祭においても、製造流派の皆さんにご協力いただき、吉田小学校の児童の願いを込めた落下傘を龍勢と一緒に打ち上げていただきました。
【子どもたちの願いを込めた落下傘】
~吉田中学校の取り組み~
吉田中学校では、吉田小学校の取り組みを引き継ぎ、「総合的な学習の時間」を活用し、2年生で埼玉県指定無形民俗文化財「貴布祢神社の神楽」、3年生で「龍勢」の継承活動を行っています。
「貴布祢神社の神楽」は、10月に行われる吉田中学校の文化祭で披露されます。ここで「神楽」を学んだ生徒たちが、将来の「貴布祢神社の神楽」を担う人材として育ってくれることを願っています。
【「貴布祢神社の神楽」の継承活動】
10月14日に執り行われた龍勢祭では、練習の成果を発揮し、立派な態度で堂々と、龍勢打上げ前の「口上」を独特な節回しで述べることができました。
【「龍勢」口上の練習】
今回の教育長メッセージでは、地域学校協働活動を教育課程に取り入れ、地域と連携して地域の伝統文化の継承に取り組んでいる、吉田小学校・吉田中学校の取り組みを紹介しました。吉田龍勢保存会・貴布祢神社神楽保存会の皆様をはじめ、地域の皆様の学校へのご支援に感謝するとともに、少子・高齢化において地域の活性化につながる活動を、教育委員会も側面から支援していきたいと考えています。
~安全・安心な学校をめざして~
安全・安心な学校をめざして、本年度、中学校4校にエアコンを設置しました。秩父市では、普通教室のエアコンの設置を計画的に進めており、未設置の中学校は4校となりました。来年度も計画的にエアコンの設置を進めていきたいと考えています。
【尾田蒔中学校エアコン設置】