雨にぬれたアジサイの花が鮮やかな季節となりました。秩父市内の小・中学校は、5月の連休後にインフルエン
ザA型に感染した児童・生徒が少し増加傾向にありましたが、感染対策をしていただくことにより現在は、落ち着
いているように感じます。早いもので、令和5年も6月を迎え、折り返しの地点を迎えました。
市民の皆様には、日頃から児童・生徒の安心・安全な登下校にご理解とご協力をいただき、深く感謝申し上げま
す。児童・生徒の皆さんは、入学や進級により新たな学校生活にも慣れてきており、目標に向かって元気に、日々
の教育活動に取り組んでいることと思います。これもひとえに、保護者や地域の皆様の温かいご理解とご協力のお
陰と認識しております。そして、各学校では、感染症対策にも気を遣いつつ、授業をはじめ、学校行事や様々な活
動に、教職員が一丸となって取り組んでおり、大変感謝しております。
今年は、春の訪れや西日本を中心に梅雨入りも早く、5月には猛暑日もありました。6月は、気温や湿度が高く、
ジメジメとした、蒸し暑い日が予想されます。現在、マスクの着用は、個人の判断となっておりますが、私も時々
学校を訪問する機会があり、マスクを着用している児童・生徒は、少なくありません。児童・生徒の皆さんには、
これからの天候にもよりますが、上昇する気温や湿度、運動や学習内容等により、マスクの着脱を適切に行い、水
分も補給し、熱中症には十分注意してほしいと思います。また、保護者の皆様はご家庭で、教職員の皆様は、学校
でのご指導をお願いします。今後、学校生活は、児童・生徒のよりよい成長を願って授業や行事等が活発に展開さ
れると思います。児童・生徒の皆さんは、1時間1時間の授業や様々な行事を大切に、一生懸命取り組んで、「でき
ること」、「わかったこと」をたくさん増やしてほしいと願っています。
さて、5月から6月は、市内18の小・中学校の修学旅行が行われています。児童・生徒の皆さんは、様々な行事の
中でも、修学旅行を一番楽しみにしている人が多いのではないかと思います。修学旅行は、事前・事後の学習と現
地での見聞を通してたくさんのことを学び、集団生活において集団の決まりを守り、公衆道徳を学ぶ良い機会でも
あります。さらには、友達と仲良く協力し、主体的で安全な行動により、日頃から学習していること、見学地での
見聞、友達や先生方、そして、現地の方々とのふれあいにより、かけがえのない時間を生み出すとともに、多くの
体験や学びが得られます。既に、修学旅行が終わった人もこれからの人も、終了後の振り返りやその後の学習にお
いて、広がった知識や考えを生かしてほしいと思います。周囲の安全や健康管理には十分気を付けて、事故のな
い、楽しい、一生の思い出に残る修学旅行となるようお祈りします。
次に、既にご承知のことと思いますが、令和7年に「秩父ミューズパーク」を会場に「第75回全国植樹祭」が、
国土緑化推進機構と埼玉県の主催により開催されます。全国植樹祭は、国土緑化運動の中心的な行事であり、昭和
25年から天皇皇后両陛下のご臨席の下、全国各地から緑化関係者の参加を得て、両陛下によるお手植えや参加者に
よる記念植樹等を行い、国民の森林に対する愛情を培うことを目的に毎年開催されています。埼玉県内の開催は、
昭和34年に寄居町を会場に第10回全国植樹祭が行われ、66年ぶり2回目の開催となります。また、3月24日には第
2回埼玉県実行委員会において、大会テーマとして、応募総数2000点から、「人・森・川 つなげ未来へ 彩の
国」と決定しました。
秩父市においては、この全国植樹祭に各学校で組織している緑の少年団の活動が、一躍を担う予定です。昨年の
10月から各学校では、「苗木のスクールステイ」として、秩父農林振興センターの職員の指導を受け、クヌギとミ
ズナラの実(どんぐり)をポットに植え付けました。その植え付けた実は、どの学校も芽を出し、すくすくと育つ
よう管理しています。また、緑の羽根の募金活動や花壇やプランターで花や樹木の栽培にも取り組んでいます。こ
の取組は、秩父地区1市4町の小・中学校で取り組んでおり、育てた木は、やがて、秩父地域の森林に植樹される予
定です。全国植樹祭当日は、天皇皇后両陛下が植樹(お手植え)する際に、緑の少年団員により、苗木やシャベル
等をお渡しする際のお手伝いをさせていただく予定となっております。各学校は、緑の少年団を登録していただ
き、積極的な活動を行っていただき感謝します。全国植樹祭の開催を通して、埼玉県内の森林の6割以上を有する
秩父地域の豊かな自然や、森林や緑の大切さを全国民に発信できればと思います。