新型コロナウイルスに関連した肺炎感染は拡大を続け、世界的な脅威となっています。日本国内での感染者数も増加し、国をあげて感染拡大の阻止に向けて全力で取り組んでいます。
秩父市においても、感染者が出る可能性があるという危機感をもって対応していかなければなりません。秩父市教育委員会では、2月3日に各学校の教頭、養護教諭を集め、第1回新型コロナウイルス対策会議を開催し、学校における対策として、「手洗い、うがい、マスク、換気」と中学校での部活動の制限(朝練習、対外試合、遠征等の当面の禁止)について指示を行いました。また、2月26日には、感染リスクの拡大に伴い臨時校長会議を開催し、第2回新型コロナウイルス対策会議として、今までの対応に加え、感染者が出た場合の各学校の対応や校内行事、卒業式、入学式、修学旅行等の対応について協議を行いました。
そんな矢先、政府の方針により、新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、学校を臨時休業とするよう要請があり、大野県知事からも同様の方針が示されました。これらの国、県の動向を受け、秩父市教育員会では、協議の上、3月3日から3月26日までを臨時休業とすることを決定しました。これらの対策が、新型コロナウイルス感染拡大の防止に役立ち、早期に通常の学校運営に戻ることを願うばかりです。
3月の教育長メッセージでは、「伝統芸能の継承」と「英語教育の大改革」をテーマにメッセージを送りたいと思います。
2月2日、「一日中民俗芸能」をキャッチフレーズとして、令和元年度秩父市民俗芸能大会を開催しました。秩父市の伝統芸能は、少子高齢化が進み、後継者の育成が喫緊の課題となっています。市内の小中学校の多くは、地域の保存会などのご支援をいただき、伝統文化の継承に取り組んでいます。こうした学校と地域とが一体となった取り組みにより、伝統文化が守られ、継承されています。
【本町こども太鼓教室】
【久那獅子舞:久那小学校】
【浦山の獅子舞:影森中学校】
【貴布祢神社神楽:吉田中学校】
【秩父神社神楽:秩父第一小学校】
当日は、156名の児童・生徒に、日頃の活動の成果を認め、「秩父市子ども伝統芸能伝道師」の称号を授与しました。称号を授与された皆さんには、引き続き秩父の伝統芸能の発展のために、後輩たちにその技術を伝えていってほしいと願います。
最後に、教育改革の話題についてお話しします。2020年は教育改革の年といわれており、その中で一番注目を集めているのが、英語教育の大改革です。
秩父市では今年度、文部科学省委託「生徒の発信力強化のための英語指導力改善事業」「埼玉県英語指導方法改善事業」を尾田蒔小中学校に委嘱しました。尾田蒔小中学校では、英語を使って自分を表現する発信力の強化、教員の資質向上を目指して研究に取り組みました。
1月29日には、一年間の研究の成果を発表する公開授業・研究協議会を開催し、たくさんの先生方に参加していただきました。尾田蒔小中学校とも、ALTも交えて、生き生きと英語の授業に取り組んでいました。
【尾田蒔中学校の授業風景】
【尾田蒔小学校の授業風景】
秩父市教育委員会として、ALTの有効活用を積極的に進め、秩父の子どもたちの英語のレベル向上のために様々な施策を打ち出していきたいと考えています。