5月28日、神奈川県川崎市において、スクールバスを待っていた小学生17人、大人2人が殺傷される大変痛ましい事件が発生しました。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
徒歩通学よりも安全なはずのスクールバスに乗り込む直前に起こった事件の報道を受け、教育現場には大きな衝撃が走りました。秩父市教育委員会では、保護者に対し「すぐメール」で子どもたちの見守りをお願いするとともに、今後警察署へパトロールを依頼する必要がある場所を把握するため、各学校へ調査を行いました。今後、各学校の実情を踏まえ、警察署へパトロールの依頼を行っていきます。保護者、地域の皆様にも、子どもたちの見守りをお願いします。
この事件の他にも、子どもたちの安全・安心を脅かす交通事故、不審者による学校侵入事件などが頻繁に発生しています。子どもたちの命にかかわる問題ですので、秩父市では教育委員会、市役所関係部署、学校、地域が連携し、安全対策を定期的に実施しています。
1. 不審者・非常時への対応
【中学校への防犯カメラの設置】
昨年度4校に設置し、今年度は残りの4校に設置する予定です。
【不審者対応教職員研修:南小学校】
【スクールガード講習会:原谷小学校】
【スクールガード対面式:秩父第一小学校】
【引き渡し訓練:荒川東小学校】
2. 交通安全対策
【交通安全教室:大田小学校】
【交通安全教室:花の木小学校】
【交通安全教室:西小学校】
災害心理学などで使用されている「正常性バイアス」という用語あります。「正常性バイアス」とは、自然災害や事件、事故など、自分にとって被害が予想される状況においても、「自分は大丈夫」、「まだ大丈夫」と思い込んでしまう人間の特性を指します。今各地で起こっている事件、事故は秩父の学校や地域でも起こり得るという前提に立ち、また現状の安全対策は万全なものではないことを自覚し、緊張感をもって各学校を指導していきたいと考えています。
5月4日、上吉田の塚越地区において「塚越の花まつり」が行われました。「塚越の花まつり」は子どもたちを中心に行われており、お釈迦様の誕生を祝う行事として全国的に行われている花祭りとは少し変わった行事となっています。
この祭りは、天明6年(1786年)から続いていると伝えられています。人口減少のなか、伝統ある行事を継承されている地域の皆様に、心から感謝申し上げます。
羊山公園内にある武甲山資料館では、武甲山の希少植物「ムラサキ」の特別展示が5月29日から6月13日まで行われています。「ムラサキ」は茎の高さが長いもので70センチもあり、上部に直径5ミリほどの小さな白色の花をつけます。県内では野生絶滅(さいたまレッドデータブック)に分類されています。
根は太く紫色で、古くから染料に使われ、万葉集や古今和歌集などにも「ムラサキ」を詠んだ歌があります。埼玉県歌も「秩父の雲の むらさきに」から始まりますが、「ムラサキ」の白い花のような雲と捉えられているようです。