今年の秋は、夏に引き続き台風の襲来が多く、各地で大きな被害が起こりました。お亡くなりになられた方々へお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々へ心からお見舞いを申し上げます。
秩父地域においても、例年にない降水量により、各地で道路の寸断、土砂崩れ、断水が発生しました。市内の避難所にも多くの方々が避難され、不安な一夜を過ごされたことと思います。
地球温暖化の影響も否定できない状況ですが、「備えあれば憂いなし」のことわざにもあるように、大人だけではなく、子どもたちの防災意識を高め、自分自身の命を守る方法を教えていかなければならないことを痛感しました。
~冠水した体育館倉庫~
~冠水直前の体育館~
11月の教育長メッセージでは、学校や地域で活躍する子どもたちの「それぞれの秋」を紹介します。
【小学生と高校生のふれあい体験】
秩父農工科学高等学校の全面的な協力のもと実施している「小学生と高校生のふれあい体験」が無事に終了しました。大変人気のある事業で、毎年希望者が多く、抽選で受講者を決定しています。
優しく頼もしい高校生たちの姿を見て、この事業が秩父農工科学高等学校の更なるイメージアップにもつながったことを確信しました。
~農業科 ポップコーンづくり~
~農業科 草花の寄せ植え~
【チチブ・イングリッシュパワーアップセミナー】
現在NHKラジオで「ラジオ英会話」の講師をされている、東洋学園大学グローバル・コミュニケーション学部 大西 泰斗(おおにし ひろと)教授の講演会を開催しました。今回の講演会は、秩父市教育委員会の初めての試みとして、市内12校の中学3年生533名全員を市民会館大ホールに集めて開催しました。一般参加者も60名を超え、大阪、千葉など遠方からの参加者もいらっしゃいました。
講演会は、「たぶん全部つながってる」という演題のもと行われましたが、講演会の前には生徒たちは「どんな話をするのだろう?」と疑問に思ったと思います。講演会後の大西教授のブログには、「今は中学生でも5年もすれば成人し社会を背負うようになっていく。まっすぐ育てなければと思いながらお話しました」と熱い思いが書かれていました。時間の経過とともに、大西教授の熱意、気迫を受け、生徒たちの目が輝いてきたのが印象的でした。
【チチブアフタースクールスタディ~夜勉(よるべん)~】
今年は夜勉の会場を歴史文化伝承館1カ所に集中し、快適な環境のなか、年10回の勉強会を企画しました。10月31日(木)で7回を終了することができました。
3カ所あった会場を1カ所に集約することに対して様々なご意見をいただきましたが、1カ所に集約することによって、ボランティアである夜勉先生による子どもたちへの指導を手厚くすることができ、昨年以上に子どもたちが集中して学習に取り組むことができています。
【玉川大学 寺本 潔(てらもと きよし)教授による観光教育の実践授業】
吉田小学校において、玉川大学 寺本 潔教授に「観光教育」「6つの客層に適した秩父観光ツアーの条件を考えよう」と題する出前授業を行っていただきました。寺本教授には、旅の楽しさや観光産業の魅力を伝えていただき、児童たちは秩父を訪れる観光客を6つの客層に分け、それぞれの客層について考察するグループワークにチャレンジしました。
吉田小学校は、埼玉県教育委員会から「博学連携の研究指定校」として指定されており、地域の宝である「秩父吉田の龍勢」についても学ぶ機会を大切にしています。今回の出前授業を通して、新たな視点から「秩父吉田の龍勢」を捉えられるようになることを願っています。
11月の教育長メッセージでは、「学びの秋」をテーマに、様々な経験を積んだ子どもたちの姿を紹介しました。子どもたちに様々なチャンスを与えてくださった皆様に、心から感謝申し上げます。
秋は一年のなかでも、落ち着いて学習に取り組める季節です。がんばる子どもたちの応援をよろしくお願いします。