所在地:秩父市栃谷418番地
所有者:四萬部寺
この観音堂は正面3間、側面3間、入母屋造(いりもやづくり)、屋根は銅葺、正面に 1間の唐破風造りの向拝があり、勾欄付浜縁(こうらんつきはまえん)をめぐらす。千鳥破風(ちどりはふ)及び彫刻は文政時代(1818~1830)のものと思われる。
造営は秩父地方の名匠藤原徳左衛門吉久により、その後、宝暦6年(1756)浅草講中の寄進により江戸の工匠が補修している。
様式は唐様から成り構造・装飾とも江戸中期における代表的技法をこらし秩父地方における社寺建造物の規範となった建物である。