児童・生徒の皆さんへ
この時期の夜になると、秩父屋台囃子の太鼓の響きが、あちこちから聞こえます。秩父神社例大祭、秩父夜祭も近づいてまいりました。そして、猛暑続きの夏を忘れさせるように、朝晩の冷え込みも徐々に増してきており、季節は冬へと向かっています。私だけではないと思いますが、今年の秋もとても短く感じました。秩父市内の野山の紅葉は、山全体がきれいに染まった風景を期待しておりましたが、鮮やかさに物足りなさを感じました。
そして、今年の秋は、秩父市内の学校でも新型コロナウイルス感染症、インフルエンザやマイコプラズマ肺炎に感染した児童生徒もあり、いまだに感染症対策には予断を許さない状況です。今後は、2学期の締めくくりと年末に向けた何となくあわただしい日々が続くと思いますので、各自で基本的な感染対策を行い、基本的な生活習慣・食習慣の確立に努め、感染防止をお願いします。
12月3日は、「秩父市伝統文化に親しむ日」です。
今年は、月曜日と火曜日の開催となった秩父神社例大祭、秩父夜祭は、文化財として価値ある埼玉県指定有形文化財である秩父神社社殿、国指重要定有形民俗文化財の「秩父祭屋台6基(2基の笠鉾・4基の屋台)」、国指定重要無形民俗文化財の「秩父祭の屋台行事と神楽」【ユネスコ文化遺産にも登録】、国選択無形民俗文化財「秩父神社神楽」など、祭でないと見ることのできない貴重な文化財が公開され、児童・生徒の皆さんにも直接目で触れる機会となります。また、インターネットや書物でも確認することができると思いますので、この機会にたくさんの文化財について、保護者や家族の人とともに学び、親しんでいただき、改めて秩父の誇りを味わってほしいと思います。
祭に出かける際には、学校からも指導されていると思いますが、交通事故には十分気を付けるとともに、きまりを守り、保護者や家族の人との約束を守って、事故にあわず安全で楽しい「伝統文化に親しむ日」にしてください。
そして、児童・生徒の皆さんの中には、日頃から地域での活動に参加しており、笠鉾や屋台に乗って「秩父屋台囃子」の太鼓や笛などで活躍する人、歌舞伎を披露する人、曳踊りで活躍する人、山車を綱で曳く人など、祭に直接携わる人も多いかと思います。皆さんの活躍をお祈りするとともに、指導者や町会の方々の指導により、祭を盛り上げ、安全で無事に役割が果たせるよう願っています。さらには、大人になってからも将来にわたって、皆さんの住んでいる地元や秩父の祭の有形・無形の民俗文化財の継承に、一人でも多くの人が携わってほしいと強く願っています。