蕨手刀

県指定有形文化財(考古資料)
昭和62年3月24日指定

蕨手刀わらびてとう 1口 付 足金物2点 秩父市大野原古墳出土

所在地:秩父市黒谷261番地1(和銅鉱物館)
所有者:秩父市


 この蕨手刀は、明治41年10月大野原古墳群の内、現在の原谷小学校校庭にあった円墳の中から出土したものである。
 全長44.8cm、刀身32.6cm、柄頭が蕨の若芽に似た屈曲を持つところから蕨手刀と称され、柄と身は共作り、平背、平造、無反の刀相を示している。
 柄頭の懸通しの座金具は銅製の菊座で緑色、刀全体が銹化(しゅうか)して黒褐色を呈している。蕨手の刀の関東地方からの発見は珍しく、制作年代も7世紀から8世紀初頭と見られている。
蕨手刀