秩父市では、バイオマス利活用の一環として、バイオオイルを使った燃焼実験を、早稲田大学やプラントメーカーと共同して行いました。バイオオイルとは、いわゆるタール物質を主成分とする可燃性のオイルのことで、林地残材や剪定枝などの木質バイオマスを急速熱分解することにより発生するものです。これまでは廃棄物同様の扱いをされてきました。しかし、実は重油などの化石燃料と比べると発熱量は少ないものの、製造や運搬等が容易であることからコストが低く抑えられるなどのメリットがあり、最近注目を集めているバイオマスエネルギーです。市内荒川上田野地区にあるし尿処理施設「清流園」において実施した実験では、残渣を処理する焼却炉にバイオオイル用の燃焼バーナーを仮設し、秩父地域にある重油等を使用する施設での利用が可能か調査しました。原油価格が高騰している今、重油等に替わるエネルギーとなるか大変注目しております。豊かな森林資源を有する秩父市として、バイオオイルによる地産地消エネルギーの仕組みづくりを研究し、引き続き、未利用資源の有効活用に努めてまいります。