
先日、下郷(したごう)笠鉾保存会の役員の方々が、永田通りにおける電柱の移設及び横断線の埋設について要望書を提出にお出でになりました。
下郷笠鉾は、秩父地方最大の笠鉾で、二重の屋形に白木造りが特徴です。笠鉾ですので正式な形はこの上に三層の笠がつき、高さは15.5メートル、建物の高さでは4階建て相当となります。しかし、大正3年(1914)の電線架設によって正式の形で曳くことができなくなり、現在は中近笠鉾と同様に笠を取り外した状態で曳かれています。ユネスコの世界無形文化遺産登録に向けて挑戦中であり、また、来年は昭和37年(1962)に国の重要有形民俗文化財に指定されてから50周年に当たります。そこで、維持・管理をしている保存会としては、下郷町会の笠鉾蔵から3層の花笠を付けて曳き出したいという悲願達成のため、このたびのご要望となったわけです。実現すれば、中近笠鉾とともに2基の笠鉾が記念の年に地元から曳き出せることとなり、大変素晴らしいことです。今後、私も国や県の関係機関に働きかけてまいりたいと考えております。